普及版 字通 「似(漢字)」の読み・字形・画数・意味
似
常用漢字 7画
(異体字)
7画
[字訓] にる・つぐ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は以(い)。以は耜(し)(すき)の象形(し)ともと同形で、また厶(し)とも釈する形である。厶(すき)を祓うために祝詞の(さい)を加えた形は台。それで始ととはもと同形、通用の字であった。〔説文〕八上に「象(に)るなり」とするが、〔詩、周頌、良耜〕に「以て似(つ)ぎ以て續(つ)がん」と似続の意に用いるのが古い用法で、おそらく(し)(嗣)と通用したものであろう。
[訓義]
1. にる、かたどる、それらしくみえる。
2. 嗣と通じて、つぐ、あとをつぐ。
3. 示と通じ、しめす、みせる、おくる、よせる、あたえる。
4. 以と通じ、もちいる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕似 ニタリ・ノル・ゴトシ・アエタリ・チカシ・トモガラ・ナラフ・ノリ・ミノトコロ 〔字鏡集〕似 ミノトコロ・チカシ・ゴトシ・ノリ・チカ・アエリ・アエタリ・ノレリ・ツグ・カタチ・ナラフ・トモガル・ニタリ・チカチカ・ミニタシ・ノル
[語系]
似・嗣・祠・詞ziは同声。似・嗣の本義は嗣続。その祭祀権を継承することを意味したのであろう。
[熟語]
似偽▶・似許▶・似虎▶・似如▶・似助▶・似続▶・似▶・似類▶
[下接語]
宛似・疑似・近似・形似・嫌似・酷似・肖似・象似・真似・甚似・相似・微似・匹似・法似・面似・類似
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報