伊勢国絵図(読み)いせのくにえず

日本歴史地名大系 「伊勢国絵図」の解説

伊勢国絵図
いせのくにえず

三九〇×二七〇センチ

成立 正保年間 原図史料館

解説 正保国絵図の写と推定され、基調彩色は草色。作製担当は和歌山藩主徳川頼宣。一里六寸の縮尺。郡境は黒線で画し、郡ごとに村落色分けしている。俵形の内に村名と村高を記し、村高は斗以下を省略。各村には「い・ろ・は」などを付して領有関係を明示し、「い」は幕府直轄領、伊勢神宮領は「せ」で高不知とある。道は朱を用い、本道(大道)を太線、脇道(小道)を細線とし、本道のみに一里塚を記す。おもな村落間の距離を記し、国境に達する道には先方の村名をあげている。航路も朱線で示す。総国高五八万五〇六五・一六四石、総村数一千四六四。

伊勢国絵図
いせのくにえず

六〇〇×三六〇センチ

成立 元禄一三年一二月 原図史料館

解説 きらびやかな彩色で、元禄国絵図の控図と推定。作製担当は桑名藩主松平(久松)定重と亀山藩主板倉重冬。国境の山・岳名は明細で、郡境は黒線で画し、郡ごとに村落を色分け。村落は俵形内に記し、高は何石余でとめ、枝村の高はない。領有の区分はない。道は朱で示し、本道を太線、脇道を細線で記入、河川には徒渡りか船渡りかを示し、一里塚は本道とおもな脇道に付されている。航路は朱線で記し行先名を明示。総国高六二万一〇二七・四四二石、総村数一千四八六。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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