任弼時(読み)にんひつじ(英語表記)Ren Bi-shi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「任弼時」の意味・わかりやすい解説

任弼時
にんひつじ
Ren Bi-shi

[生]光緒30(1904).4.30. 湖南,湘陰
[没]1950.10.27. 北京
中国の政治家,中国共産党指導者。 1921年ソ連に留学し,翌年共産党に加入。 24年帰国後,中国共産主義青年団の活動に従事し,その組織部長などになった。 27年の五全大会では陳独秀批判の先頭に立ち,党中央委員に選ばれた。 28年から党の工作に従事し,31年江西省の中央ソビエト区に入り,33年湘 贛 (しょうかん) 辺区に移り,以後第6軍団の政治委員会主席,第2方面軍政治委員などの要職歴任。抗日戦争中は,八路軍総政治部主任として山西出征,40年延安に帰り,中央書記処に勤務した。 45年党中央委員に再選され,政治局委員,中央書記処書記となり,中共中央が延安を離れたのち毛沢東とともに陝北で前敵委員会を組織して全党の指導にあたった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「任弼時」の意味・わかりやすい解説

任弼時
にんひつじ / レンピーシー
(1904―1950)

中国共産党の指導者。湖南省湘陰(しょういん)県(現、汨羅(べきら)県)の人。1922年ソ連留学中に入党、1924年帰国後、社会主義青年団と党の幹部を歴任した。1935年第二方面軍政治委員として長征を指導、1937年八路軍総政治部主任。1938年からソ連に行き、コミンテルン中国支部代表団の責任者となった。1940年帰国、1945年中国共産党第七期全国代表大会で中央政治局員となり、土地改革を指導、1950年病没した。

[遠藤節昭]

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