人工種子(読み)じんこうしゅし(英語表記)synthetic seed

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人工種子」の意味・わかりやすい解説

人工種子
じんこうしゅし
synthetic seed

植物組織培養によってつくられた不定胚を,成長ホルモン栄養素とともにゼラチン状のカプセルに包んだもの。遺伝的に均一で有用な新品種が大量生産でき,各種薬剤や有用微生物などを種子内に包括することが可能になる。また天然種子に比べ輸送貯蔵播種が容易になった。そのため新品種開発をめぐって国際的な競争が激化している。日本では,農林水産省と民間企業による共同開発が進められている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android