二日市(読み)ふつかいち

改訂新版 世界大百科事典 「二日市」の意味・わかりやすい解説

二日市[温泉] (ふつかいち)

福岡県中部,筑紫野市武蔵(むさし)にある温泉。もと武蔵温泉,古くは〈次田(すいた)の湯〉とよばれ,《万葉集》にも詠まれた歴史の古い温泉である。泉質単純泉,放射能泉で,泉温35~47℃。菅原道真山頂から東天を拝したという天拝山のふもとにあり,古刹武蔵(ぶぞう)寺に近く,また北東約31kmに太宰府天満宮がある。福岡市の都心から西鉄二日市駅まで約20分で通じ,〈福岡の奥座敷〉として栄えたが,近年は住宅地化が進み,利用者は減少した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「二日市」の意味・わかりやすい解説

二日市
ふつかいち

福岡県筑紫野市(ちくしのし)の中心地区。旧二日市町。大宰府(だざいふ)の一角を占める交通上の要衝で、古くから宿場町市場町として発達地名六斎市(ろくさいいち)の開催日にちなむ。現在も西日本鉄道二日市駅南方に商業機能の集積が進行するとともに、太宰府観光の拠点でもある。JR鹿児島本線も通じる。二日市温泉(武蔵温泉(むさしおんせん))は千数百年の歴史をもつ名湯である。

[石黒正紀]

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世界大百科事典(旧版)内の二日市の言及

【筑紫野[市]】より

…市域は北東に三郡山地,南西に脊振山地が広がり,南西部は佐賀県に隣接する。中央に福岡・筑紫(つくし)両平野を結ぶ二日市構造谷の低地がある。鹿児島本線,西鉄大牟田線,国道3号線,九州縦貫自動車道が福岡市に通じ,南西部を筑豊本線が通る交通の要地である。…

※「二日市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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