亀居城跡(読み)かめいじようあと

日本歴史地名大系 「亀居城跡」の解説

亀居城跡
かめいじようあと

[現在地名]大竹市小方二丁目

東は瀬戸内海に臨み、西は急峻な山を背負う標高八八メートル余のしろ山の頂上にあった、江戸初期の平山城。安芸国の西端部に位置し、木野この川を隔てて周防国に相対する。東の沿岸部を山陽道が通り、国境には苦の坂くのさか天険を備えたため海陸路枢要の地であった。地形が亀の伏した形状に似ているところから亀居城とよばれたが、小方おがた城ともいった。「佐伯郡廿ケ村郷邑記」には「小方円通寺城 桂四郎兵衛」とみえ、毛利氏時代にも円通寺えんつうじ城とよぶ城郭があったらしい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報