乳実の(読み)ちちのみの

精選版 日本国語大辞典 「乳実の」の意味・読み・例文・類語

ちちのみ‐の【乳実の】

同音の繰り返しで「父」にかかる。
万葉(8C後)一九・四一六四「知智乃実乃(チチノみノ) 父の命(みこと) ははそ葉の 母の命」
[補注]母にかかる枕詞「ははそばの」との対比からも、「ちちのみ」は、「ちち」の実の意と思われるが、「ちち」がいかなる植物であるかは未詳。山桃の類、トチの実、松毬(まつかさ)イチョウ、イチヂクなどの諸説がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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