九艘泊村(読み)くそうどまりむら

日本歴史地名大系 「九艘泊村」の解説

九艘泊村
くそうどまりむら

[現在地名]脇野沢村脇野沢 九艘泊

脇野沢村の西端に位置する。穴間あなま(二九八メートル)・ガンケ山(三〇四・四メートル)が北背後に迫り、九艘泊川が南流して陸奥湾に注ぐ。北に武士泊ぶしどまりがあり、西は平舘たいらだて海峡となる。雑書の寛永二一年(一六四四)四月二六日条に「一同所(田名部之内)九艘泊」とみえ、浦番改が派遣されており、同年一〇月四日条にも同様に「一九艘泊・大間 中里弥五郎」とある。天和(一六八一―八四)の頃には尻屋しりや(現東通村)とともに唐船番所が置かれている(邦内貢賦記)。正保四年(一六四七)の南部領内総絵図では脇野沢村の「翁山」に船遠見番所がみえるが、両者の関係は明らかでない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android