中村十作(読み)なかむら じっさく

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村十作」の解説

中村十作 なかむら-じっさく

1867-1943 明治-昭和時代前期の実業家,農民運動家。
慶応3年1月18日生まれ。明治25年沖縄の宮古島真珠養殖をはじめる。農民をくるしめる人頭税廃止をもとめ,26年城間正安(ぐすくま-せいあん)らと上京して政府議会に請願する。28年帝国議会で採択され,36年人頭税は廃止された。昭和18年1月22日死去。77歳。越後(えちご)(新潟県)出身東京専門学校(現早大)卒。名は「じゅうさく」ともよむ。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中村十作の言及

【沖縄[県]】より

…琉球政府の収入を一定ならしめるためとも,他の地への移住を禁止するためにともいわれている人頭税は宮古・八重山で典型的に見られ,反布で上納されていた。宮古の人頭税撤廃に立ち上がった農民を支援したのは,製糖指導員城間(ぐすくま)正安と新潟県人中村十作である。2人は人頭税の納期に縊死や身投げが続発するのをみて農民に同情し,運動に尽力することになった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」