世界軍縮会議(読み)せかいぐんしゅくかいぎ(英語表記)World Disarmament Conference

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「世界軍縮会議」の意味・わかりやすい解説

世界軍縮会議
せかいぐんしゅくかいぎ
World Disarmament Conference

国際連盟が 1932~34年にかけてジュネーブで開いた軍縮会議。ドイツ,アメリカ,ソ連を含む 59ヵ国の代表が参加したが,ドイツはベルサイユ条約の制限から解放され軍備での平等を認められることを要求し,フランスはドイツの再軍備を認める前に確固とした安全保障体制が必要であると主張,この対立が会議の大きな障害となった。そして,国際連盟警察軍の創設,軍備の質的制限,ヨーロッパの漸進的軍備制限,その他の提案が審議されたが,ドイツの連盟脱退 (1933.10.) が決定的な打撃を与え,34年末から会議は活動を停止した。第2次世界大戦後も世界軍縮会議の開催は論議されてきた。たとえば,64年 10月にカイロで開かれた第2回非同盟諸国会議は世界軍縮会議の開催を提唱し,65年 11月には国連総会が同会議の準備に関する決議を行なった。またソ連の提唱がおもなきっかけとなり,73年 12月に国連総会で特別委員会 (40ヵ国で構成) が設けられ,74年に諸会議が開かれたが,結論には達しなかった。その後,非同盟諸国が提唱した国連軍縮特別総会は 76年秋の国連総会で開催が決定し,第1回は 78年5月 23日~7月1日ニューヨークで,さらに第2回が 82年6月,第3回が 88年5月に開催された。

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