決議
けつぎ
一般に、合議体がその構成員の多数決によって特定の意思を表示する行為、またはその表示された事項。私法関係では、民法に定める社団法人の社員総会の決議、商法上、株式会社における株主総会や取締役会の決議が代表例で、いずれも法的拘束力を有する。これに対して公法上では、国会、各議院、各委員会のほか地方議会などで意見や希望の表明として決議が行われるが、法案、予算案の議決と異なり法的拘束力を有しない。法案、予算案の付帯決議も同様である。
[山野一美]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
けつ‐ぎ【決議】
〘名〙
① 会議で、物事を取り決めること。また、その取り決めた事柄、内容。
※泰西国法論(1868)〈津田真道訳〉三「列国使節会合する時は総国の利害得失を審計熟議せざる可からず。故に決議緩慢に失し屡機会に後る」 〔常袞‐授崔円左僕射制〕
② 複数の人が相談して物事を決めること。
※久坂玄瑞宛吉田松陰書簡‐安政五年(1858)六月二八日「同志決議之上委細可二申上一候」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
決議
けつぎ
resolution
議会がその意思を示すために行う決議。通常各議院を単位として行われる。政府に対する政策的要望に関するものが中心であるが,感謝,表彰,祝賀などのものもある。議院内閣制のもとにおける内閣不信任決議以外は法的な拘束力はないが,上下両院が同じ内容で行った決議は,議会の意思の反映とされ,強い政治的な影響力があり,のちの政策の変更に際し大きな問題となる場合がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
デジタル大辞泉
「決議」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
けつぎ【決議】
一般に,合議体による意思決定,または,それによって決定された事項のこと。日本国憲法は,衆議院の内閣に対する〈不信任の決議(案)〉〈信任の決議(案)〉について,この言葉を用いている(69条)。そのほか,国会で,議院の本会議における決議として,(1)議長・副議長の不信任決議,常任委員長の解任決議など院の構成に関する決議,(2)国政一般についての,いわゆる政策決議,(3)感謝・表彰・祝賀などの儀礼的決議がある。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
普及版 字通
「決議」の読み・字形・画数・意味
【決議】けつぎ
議定。元・虞集〔上都留守賀公墓誌〕
材良佐、行列に布在するも、其の事に臨み議を決するの際、必ず其の一言を得て、而る後に定む。字通「決」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報