下鳥見庄(読み)しもとみのしよう

日本歴史地名大系 「下鳥見庄」の解説

下鳥見庄
しもとみのしよう

大乗院雑事記」文明一八年(一四八六)六月四日条に「下鳥見庄者六十五丁也(中略)此内十四町五反今中分云々、惣而此外間田等在之、六十五丁ハ名田分云々、三百廿五石也」とある。右のうち今中分について、同書同年同月二日条に「鳥見今中跡田地十四町五反(中略)、越智反銭・番頭米以下悉皆、此十四丁五反分ハ自越智(皆)免之由申之時、堂方返答、越智反銭以下事者不存知之、於番頭米反別五斗者有限年貢也、不可叶旨返事」とある。右の番頭米について同書同九年一〇月二八日条に「昨日鳥見・矢田両庄事、西金堂申子細在之間、自越智方入代官中御門云々、当庄ハ当門跡知行時者西金堂番頭米百五十石ヲ為本、相残分毎日講衆以下配分之、東北院知行之時ハ、自分ヲ為本、相残分為番頭米之間、有名無実、仍修二月違乱、修正又延引」とある。これらによると、下鳥見庄はもとは興福寺大乗院領であったが、その後、少なくとも文明期には同寺東北院の知行下に入り、大乗院の支配を離れていたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android