三箇院家抄(読み)さんかいんけしよう

日本歴史地名大系 「三箇院家抄」の解説

三箇院家抄
さんかいんけしよう

四冊 尋尊著

分類 記録

原本 内閣文庫

解説 三箇院家は興福寺大乗院・竜華樹院・元興寺禅定院の三ヵ院家をいう。大乗院は一乗院と並ぶ門跡寺院であり、興福寺領荘園などは平安末期以来、相互に絡みあいながらも寺門(寺務)領、一乗院・大乗院両門跡領に分れていくが、同抄は大乗院領荘園等についての記録である。また、冒頭には右の三ヵ院家等の相承次第その他が載せられている。竜華樹院は大乗院末寺となっており、禅定院も治承四年の平重衡の南都焼討後に大乗院が興福寺内から禅定院に移ったので同院は大乗院門跡といえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報