下方郷(読み)しもかたごう

日本歴史地名大系 「下方郷」の解説

下方郷
しもかたごう

島下方しましもかたともみえ、志摩しま庄内の下方とすれば現在の中下条なかしもじよう大下条おおしもじよう辺りに比定される。文化三年(一八〇六)の富竹新田村書上(中巨摩郡志)では富竹とみたけ新田(現竜王町)の辺りとしている。元亀三年(一五七二)三月二六日の武田家印判状写(甲斐史料集成稿)によれば、下方郷など六郷あら川の上条堰が破損したので、郷中で談合して修理することを命じられた。同年九月一九日、小田原北条氏・今川氏との合戦に際し、駿河富士大宮ふじおおみや(現静岡県富士宮市)に在番した戦功として、渡辺平左衛門尉と土橋彦次郎はそれぞれ下方内一〇貫文の知行を宛行われた(武田家印判状写「巨摩郡古文書」若尾資料)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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