下台町(読み)しもだいまち

日本歴史地名大系 「下台町」の解説

下台町
しもだいまち

[現在地名]鳥取市玄好町げんこうちよう材木町ざいもくちよう

鹿野しかの町より惣堀に沿って北にあった武家屋敷地。初め鹿野町とともに下片原しもかたはら町ともよばれたが、のち分離した。町名の由来は、池田長吉の時代にわずかの町屋があった鹿野口惣門内の台座だいざ町に対して、下の台座町、略して下台町といったとされる(因幡志)。これに対し「鳥府志」は寛文大図(倉田八幡宮蔵)をよりどころとしてやなぎ蔵の手前の土橋のところに記された大三門だいさもんにちなむとし、「因州記」は昔ある者の下代が住んでいたので、下代しもだい町というとの説を記す。享保九年(一七二四)四月八日当町の医師黒川祐清宅から出た火は惣構内の町屋の大半を焼失する大火となった。この黒川火事では若桜わかさ町・職人しよくにん町より東方は火災を免れたが、元大工もとだいく町から湯所の内田ゆところのうちだ川向いの出来でき薬師に至る広範囲が焼失、杉浦すぎうらの惣門から入った火により郭内の武家屋敷も数軒延焼し、翌九日未明鎮火した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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