上村仁右衛門(読み)かみむら・にえもん

朝日日本歴史人物事典 「上村仁右衛門」の解説

上村仁右衛門

没年:文化4.7.1(1807.8.4)
生年:生年不詳
江戸後期の義民幕領(会津藩預所),越後国魚沼郡赤羽村(新潟県大和町)の農民。幕領への編入,割元(大庄屋)制廃止などを要求して,寛政1(1789)年と3年の2度幕府へ直訴した。訴願はほぼ成功し,のちに彼の事績をしのんで義民碑が建てられた。<参考文献>幡本三吉「会津御預所浦佐・六日町両組農民越訴」(『歴史学研究』2巻5・6号),『編年 百姓一揆史料集成』6巻

(大橋幸泰)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「上村仁右衛門」の解説

上村仁右衛門 かみむら-にえもん

?-1807 江戸時代後期の農民。
会津(あいづ)藩預所となって以来,大庄屋制度のもとでおもい年貢にくるしむ越後(えちご)(新潟県)魚沼郡浦佐郷12ヵ村を代表し,寛政元年江戸にでて幕府勘定奉行に駆込訴(かけこみうったえ),3年老中松平定信に駕籠訴(かごそ)をおこなう。5年大庄屋廃止などの要求はみとめられ,直訴の罪も不問とされた。文化4年7月1日死去。越後出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android