上川田村(読み)かみかわだむら

日本歴史地名大系 「上川田村」の解説

上川田村
かみかわだむら

[現在地名]沼田市上川田町

利根川の右岸、川田山の東麓にあり、東は川を隔てて硯田すずりだ村・恩田おんだ村、北は下津しもづ(現利根郡月夜野町)、西は川田山を隔てて群馬郡中山なかやま(現吾妻郡高山村)南西今井いまい村、南は下川田村。古くは下川田村と一村川田郷と称したという。東光とうこう寺墓地の宝篋印塔には応安二年(一三六九)八月一八日の年号と発智兵部左金吾為時の名を刻むが、為時は沼田氏の一族発知ほつちに拠った発知氏の流れを汲むと思われ、為時は当地の利根川崖端に上川田城(北城)を築き、東方字下原しもばらに東光寺を建立したと伝える。上川田城ならびに発智氏については「加沢記」などでも散見され、また守護上杉氏、のちに謙信、続いて米沢上杉氏に仕えたのは当地出身の発智氏と思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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