日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
三種の神器(耐久消費財)
さんしゅのじんぎ
第二次世界大戦後の日本において、家庭生活、社会生活を営むうえで、そろえておけば理想的だとされる3種類の耐久消費財をさしていうことば。歴代天皇が受け継ぐ三つの宝物に擬していわれるようになった。それぞれの時代によって変遷があるが、最初のものは、1954年(昭和29)ごろからいわれた電気洗濯機、電気冷蔵庫、電気掃除機である。1950年代後半になると、電気掃除機にかわって白黒テレビが仲間入りし、いわゆる「家電ブーム」をもたらした。1960年代なかばになると、カラーテレビ、クーラー、自家用自動車(カー)が新三種の神器とされた。これらはそれぞれの英語の頭文字をとって、「3C」とよばれた。最近では、デジタルカメラ、薄型テレビ、DVDレコーダーをデジタル三種の神器とよぶ。
[編集部]