三宅山(読み)みやけやま

日本歴史地名大系 「三宅山」の解説

三宅山
みやけやま

交野市域南東部の山地に位置し、中世石清水いわしみず八幡宮領の庄園であった。地名は古代の交野郡三宅郷(和名抄)に由来する。史料的初見は、延久四年(一〇七二)九月五日の太政官牒(石清水文書)に引かれた延喜一七年(九一七)一二月一日の交野郡司解状である。この太政官牒は、当時、石清水八幡宮寺領であった河内国一六ヵ所の庄園の一つとして「壱処 字三宅山 在交野郡」をあげているが、それは一千四〇〇町の山と、六町の「御倉町并館院等内地」と、二三町の免田からなる広大な所領であった。前述の解状は、庄園整理令が発せられたとき、石清水八幡宮寺が三宅山の領有権を証明する文書の一つとして記録庄園券契所に提出したものであるが、それによるとこの山は前交野郡司(前擬大領)守部平麻呂・同広道らが、官省符によって領掌しきたった山で、当時の河内国司清平王が国符を下して、その四至・町段・条堺を定め、領有を認めた地であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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