内地(読み)ないち

精選版 日本国語大辞典 「内地」の意味・読み・例文・類語

ない‐ち【内地】

〘名〙
① 一国の領土内。その国のうち。国内
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一〇「内地(ナイチ)看官は勿論、横浜築地に在留の外客競ひて」 〔後漢書‐西羌伝論〕
② 一国の領土が数個に分かれている場合、憲法の定める通常の法律が行なわれる区域。旧憲法下の北海道本州四国九州がこれにあたる。本土。⇔外地
※郵便貯金郵便為替金特別会計を台湾施行(明治二九年)(1896)「台湾より内地へ向け発する別使配達電報は」 〔史記‐漢興以来諸侯年表〕
③ 北海道、沖縄などで、本州をいう。また、近世、北海道などに対して、旧来の五畿七道(ごきしちどう)をいう。
※新論(1825)虜情「誘蝦夷邪教、蚕食諸島、遂伺内地
海岸から奥にはいった土地。奥まった土地。また、その地方。内陸
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉二「魯人は戦はずして敵を苦しめんとするの策を決し〈略〉深く内地に退けり」

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デジタル大辞泉 「内地」の意味・読み・例文・類語

ない‐ち【内地】

一国の領土内の土地。国内。
もと樺太からふと千島列島朝鮮琉球台湾などに対して、日本の本来の領土である本州・四国・九州・北海道。本土。「内地へ引き揚げる」⇔外地
北海道や沖縄で本州をさしていう。
海岸から遠く入った内部の土地。内陸。
[類語]本国本土

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普及版 字通 「内地」の読み・字形・画数・意味

【内地】ないち

国内。

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