一統(読み)イットウ

デジタル大辞泉 「一統」の意味・読み・例文・類語

いっ‐とう【一統】

[名](スル)
一つにまとめて治めること。統一。「天下一統する」
一つにまとまった全体一同。総体。「同窓一統」「町内会御一統様」
[副]おしなべて。いちように。
「入塾之書生は何もかも―ひとつにいたし」〈鴎外北条霞亭
[類語](2だれも・誰しも誰も彼も全員総員一同満座満場みんな皆皆皆さん皆様皆皆様皆が皆総出総掛かり猫も杓子も

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精選版 日本国語大辞典 「一統」の意味・読み・例文・類語

いっ‐とう【一統】

[1] 〘名〙
① (━する) 一つにすべ合わせること。統一。
神皇正統記(1339‐43)中「後に南朝の陳をうちたひらげて、一統の世となれり」 〔史記‐始皇本紀〕
② 一つにまとめ合わせた全体。総体。一同。
※応永記(1399‐1434頃か)「就中九州一統として、御敵数万騎中国に打越べき企あり」
③ 別のものをひとつに扱うこと。
※足利本人天眼目抄(1471‐73)中「正と来と寰中塞外朝市山林一統だぞ。君視臣時君位一統だぞ」
④ あることひとすじにまとまること。
※謡曲・調伏曾我(1480頃)「ことさら当時一統の、道も直なる文武の二つ」 〔史記‐始皇本紀〕
[2] 〘副〙 (多く「に」を伴って用いる) おしなべて。いちように。みなみな。
言継卿記‐天文一三年(1544)正月六日「当家一統無其例。最無念之間非其望
日葡辞書(1603‐04)「テンカヲ ittôni(イットウニ) ヲサムル〈訳〉天下全体を残るところなく治める」

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普及版 字通 「一統」の読み・字形・画数・意味

【一統】いつとう

ひとすじ。統一する。〔史記、秦始皇紀〕今陛下~天下を定し、を郡縣と爲し、法令一統に由る。上古より以來、未だ嘗(かつ)てらず。五ばざるなり。

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