ワッセナー合意(読み)ワッセナーゴウイ

デジタル大辞泉 「ワッセナー合意」の意味・読み・例文・類語

ワッセナー‐ごうい〔‐ガフイ〕【ワッセナー合意】

1982年にオランダの政府・労働組合・経営者団体の代表者間で交わされた合意賃金抑制と労働時間の短縮によって雇用を確保する一方、財政支出を抑制し、減税を行うというもの。名称は、ハーグ郊外のワッセナーで締結されたことから。
[補説]オランダは1970年代に天然ガス輸出を拡大したが、貿易黒字が通貨高や労働賃金の上昇を招き、深刻な不況に陥った(オランダ病)。ワッセナー合意に沿った一連の改革により、ワークシェアリングが導入され、1990年代までに失業率の低下・経済成長・財政黒字化を達成している。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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