日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ルートウィヒ(4世)(ドイツ国王、神聖ローマ皇帝)
るーとうぃひ
Ludwig Ⅳ
(1287ころ―1347)
ウィッテルスバハ家のドイツ国王(在位1314~47)、神聖ローマ皇帝(在位1328~47)。バイエルン人王ともよばれる。1314年反ハプスブルク派諸侯により、ハプスブルク家のフリードリヒ3世の対立国王に選ばれ、ミュールドルフの戦い(1322)でフリードリヒ3世を破り、支配権を確立した。彼の王位を承認しない教皇ヨハネス22世と争い、イタリア遠征を行って、教皇を廃位、対立教皇を擁して皇帝に戴冠(たいかん)された。さらにレンゼの帝国会議(1338)で、諸侯の多数決で選出されたドイツ国王は教皇の戴冠なくとも神聖ローマ皇帝であるという原則を樹立した。
[平城照介]