ルバング島(読み)ルバングトウ

デジタル大辞泉 「ルバング島」の意味・読み・例文・類語

ルバング‐とう〔‐タウ〕【ルバング島】

Lubang Islandフィリピン中西部、ミンドロ島北西沖に浮かぶ島。首都マニラ南西約150キロメートルに位置する。主島ルバング島をはじめ、アンビル島、ゴロ島、カブラ島など数多くの小島で構成されるルバング諸島に属す。主な都市はルバングとロオク。昭和49年(1974)、第二次大戦後に30年近くジャングルで隠れ住んでいた小野田寛郎元少尉が救出されたことで有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「ルバング島」の意味・わかりやすい解説

ルバング[島]
Lubang Island

フィリピンのマニラの南西約130km,ミンドロ島の北西20kmの南シナ海に浮かぶ小島。面積191km2。北西から南東に約30kmと細長い。北西部に開ける平坦地を除くと山がちで,南岸には急な海食崖が続く。降水量は必ずしも多くはないが,雨は南西モンスーンの影響をうけて5月から10月に集中してみられる。行政的には西ミンドロ州に属する。住民はタガログ族で,人口集中がみられるのは北部のティリック港とルバング町くらいである。第2次大戦後30年近くにわたり敗戦を信じない日本兵がこの島にたてこもった。1974年3月,小野田寛郎元少尉の救出に成功したものの,ほかの兵士たちはそれまでに貴重な命を失っていた。
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