モジカビ(文字黴)(読み)モジカビ(英語表記)Hysterium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モジカビ(文字黴)」の意味・わかりやすい解説

モジカビ(文字黴)
モジカビ
Hysterium

子嚢菌類小房子嚢菌類裂孔菌目。モジタケともいう。きわめて小型のキノコで,外見上は地衣類のモジゴケ類によく似ており多くの広葉樹樹皮や材に固着し,黒色で長楕円形ないし線形の子実体をつくる。その中央部には縦に溝を有し,裂開する。子実体内に子嚢を形成し子座は発達しない。子嚢胞子は褐色,楕円形で1以上の隔壁をもつ。この属には 20種に及ぶ種が記録されているが,クロミモジカビ (クロミモジタケ) H. pulicareは日本,イギリスを含む北半球に広く分布している。なお,近縁の属にはユガミモジタケ Hysterographium,ヒメモジタケ Gloniumなどがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android