メディケイド(読み)めでぃけいど(英語表記)Medicade

デジタル大辞泉 「メディケイド」の意味・読み・例文・類語

メディケイド(Medicaid)

メディケード

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メディケイド」の意味・わかりやすい解説

メディケイド
めでぃけいど
Medicade

アメリカの公的な医療扶助制度。1965年の社会保障法改正に伴って1966年から実施されている。アメリカの医療保険は原則的に、自由と個人の責任を尊重するという視点にたって、個人が民間の保険会社の保険と契約することが基本となっている。そのため、低所得者や特定疾患をもつ患者・身体障害者などは保険に加入できないことも多い。メディケイドは当初母子家庭を救済する目的で創設されたが、その後こうした人たちの入院や外来受診、在宅医療などに対しても、公的に扶助しようとするかたちで制度が確立されてきた。州政府と連邦政府が共同で費用を負担し、実際の運営は州政府が担っているため、医療サービスの内容は州によって異なる。近年の医療の進歩に伴う医療技術の高度化や少数の保険会社の市場支配といった事情で保険料率は上昇し、結果として低所得者向けのメディケイドの条件を満たす患者は増加傾向にある。このほかの医療保険制度として、65歳以上の高齢者、身体障害者、慢性腎臓病患者が対象のメディケアがある。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メディケイド」の意味・わかりやすい解説

メディケイド
Medicaid

アメリカ合衆国連邦政府による低所得者向けの医療保険制度。1965年の社会保障法改正により,高齢者向け医療保険制度のメディケアとともに創設された。65歳未満の低所得者と 65歳以上でメディケア給付金を使いきった人々を対象とする。財源は連邦政府と州が共同で出資し,連邦政府が 50~80%を負担する。州は公的扶助の対象者全員にメディケイドを提供しなければならない。各州がそれぞれ広範な連邦政府の指針のもとに加入基準を定めるが,一般的に所得や資産が一定の水準を下回る人に提供される。通院・入院,医師・看護師による医療行為,在宅医療,家族計画,検診が給付の対象となる。メディケア同様,メディケイドもすぐに当初の想定より肥大化し,連邦政府は制度内の支出を減らすために 1972年から費用抑制策を講じるようになった。1980年代に入ると払い戻し金の低さを理由にメディケイド対象の患者を拒否する医師が増えた。

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百科事典マイペディア 「メディケイド」の意味・わかりやすい解説

メディケイド

メディケア

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