ミヤマクワガタ(昆虫)(読み)みやまくわがた

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミヤマクワガタ(昆虫)」の意味・わかりやすい解説

ミヤマクワガタ(昆虫)
みやまくわがた / 深山鍬形虫
[学] Lucanus maculifemoratus

昆虫甲虫クワガタムシ科に属する昆虫。日本各地に分布する大形の甲虫で、体長は雄4~7センチメートル(大あごを含む)、雌3.5センチメートル前後。濃褐色から黒褐色で、雄は背面に細かい毛があるが、雌は黒くて光沢がある。雄は大あごが強大で、頭の後ろに耳状の隆起があるが、個体小形になるにつれて両方とも小さくなる。各腿節(たいせつ)の下面には雌雄ともに楕円(だえん)形の黄褐紋がある。低山から山地広葉樹林にいて、夏に多く夜間灯火にもくる。幼虫は朽ち木にすみ、成虫になるまで約4年を要する。

[中根猛彦]


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百科事典マイペディア 「ミヤマクワガタ(昆虫)」の意味・わかりやすい解説

ミヤマクワガタ(昆虫)【ミヤマクワガタ】

クワガタムシ科の甲虫の1種。体長雄43〜72mm,雌32〜39mm。黒褐色でときに赤みを帯びる。雄の頭部には大きな大顎が二叉(ふたまた)に突出。日本全土の平地〜低山地にすみ,成虫は6〜8月に現れる。クヌギ等の樹液によく集まり,灯火にもくる。

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