ミツバツチグリ(読み)みつばつちぐり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミツバツチグリ」の意味・わかりやすい解説

ミツバツチグリ
みつばつちぐり / 三葉土栗
[学] Potentilla freyniana Bornm.

バラ科(APG分類:バラ科)の多年草。走出枝を伸ばし、繁殖する。根茎は短く、太く肥厚する。根出葉長柄があり、3出複葉で頂小葉は長楕円(ちょうだえん)形。4~6月、高さ約20センチメートルの花茎黄色で径1~1.5センチメートルの5弁花を数個開く。山野の向陽地に普通に生え、日本、および朝鮮半島、中国、ウスリーなどに分布する。名は、本属植物の1種ツチグリP. discolor Bge.に似ており、葉が3枚の小葉からなることによる。

[鳴橋直弘 2020年1月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ミツバツチグリ」の意味・わかりやすい解説

ミツバツチグリ

北海道九州東アジア山地や丘などの草地にはえるバラ科の多年草。葉は太くて短い根茎上に数個つき,3枚の小葉からなり,小葉はやや薄く,長楕円形で縁には鋸歯(きょし)がある。春,高さ15〜25cmの茎を出し少数の葉と径10〜15mmの黄色の5弁花を数個つける。おしべ多数。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のミツバツチグリの言及

【キジムシロ(雉蓆)】より

…白山以北の本州と北海道の高山に分布する。地下茎が肥厚するミツバツチグリP.freyniana Bornm.(イラスト)は,名のとおり葉は3小葉からなる。日向の丘陵地や山地に生え,走出枝を出して幼植物を作る。…

※「ミツバツチグリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android