マロチラート製剤(読み)マロチラートセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「マロチラート製剤」の解説

マロチラート製剤

製品名
カンテック(第一三共)

 肝臓での蛋白質たんぱくしつの合成を促す作用、肝臓にとって有害な過酸化脂質の発生を抑える作用によって、肝機能を高め、肝臓の障害の進行を防ぐ薬です。


 肝臓の病気によって低下している肝機能の改善、とくに肝硬変の治療に用います。


①過敏症状(発疹ほっしん、かゆみなどのアレルギー症状)、黄疸おうだん腹水ASTGOT)・ALT(GPT)・ビリルビンの高度上昇などの重い肝障害が現れることがあります。このような症状がおこったときは、使用を中止し、すぐ医師に報告してください。


②食欲不振、吐き気嘔吐おうと腹部の膨満感、腹痛下痢、口の渇き、かゆみ、ねむけ、頭痛、だるさなどをおこすことがあります。このような症状がおこったときは、医師に相談してください。


錠剤で、1日3回、食後の服用が原則です。ただし、1日・1回の服用量、服用時間については医師の指示を守り、かってに中止、減量・増量しないでください。また、服用するときは十分な水で飲んでください。


②過去にこの薬で過敏症状をおこしたことのある人、黄疸や腹水、肝性脳症がある人は、この薬を使用できません。また、妊婦、現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人、小児には、厳重な注意が必要になるので、このような人はあらかじめ医師に報告してください。


③薬の効果副作用(血液障害や肝機能の異常といった、検査をしなければわからない副作用)をチェックするために、定期的な肝機能の検査を指示されることがあります。医師から検査を指示されたときには、必ず受けてください。


④肝硬変以外の持病や、現在ほかの薬を使用中の場合には、あらかじめ医師に報告してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報