マチネ・ポエティク(読み)まちねぽえてぃく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マチネ・ポエティク」の意味・わかりやすい解説

マチネ・ポエティク
まちねぽえてぃく

文学グループ。1942年(昭和17)秋、中村真一郎加藤周一福永武彦(たけひこ)らによって結成。初め各自の詩や小説、そしてエッセイの朗読会であったが、しだいに定型詩への関心を深めていった。その結果は第二次世界大戦後の『マチネ・ポエティク詩集』(1948)に示されている。この押韻定型詩の試みは、三好(みよし)達治の『マチネ・ポエティクの試作に就て』などによって否定的にしか評価されなかった。なお、このグループは46年(昭和21)に雑誌『世代』を、48年に同じく『方舟(はこぶね)』を創刊。ほかにエッセイ集『1946 文学的考察』(1947)もある。

[安藤靖彦]

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