マウルベルチュ(英語表記)Franz Anton Maulbertsch

改訂新版 世界大百科事典 「マウルベルチュ」の意味・わかりやすい解説

マウルベルチュ
Franz Anton Maulbertsch
生没年:1724-96

オーストリア画家。マウペルチュF.A.Maupertschともいう。ボーデン湖畔ランゲンアルゲンLangenargenに生まれ,ウィーンアカデミーで学ぶ。オーストリアとハンガリー各地の教会修道院のため多数のフレスコ装飾と祭壇画を制作した。オーストリア・ロココ絵画の代表的存在。大胆な筆致,あざやかな色彩,強い明暗対比によって〈殉教〉や〈法悦〉の主題を表出性・幻想性豊かに描き出すその芸術的個性は,とくに大作のための下絵に顕著に現れている。ウィーンのアカデミー会員および教授をつとめ,同地で没した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android