ホロサル(読み)ほろさる

日本歴史地名大系 「ホロサル」の解説

ホロサル
ほろさる

漢字表記地名「幌去」のもとになったアイヌ語に由来する地名。当地一帯は近代に入り幌去ほろさる村に包含された。仮名表記は「ホロサル」が多いが、「ポロサル」(板本「東蝦夷日誌」)もある。漢字表記は「佐留」(野作東部日記)がみられる。語義について「戊午日誌」(沙留誌)は「扨其ホロサルの名義は、ホロシヤリのよしなり。多く蘆荻が有りと云て、是サル場所の根元と云伝えたり」と記す。一帯の地形は「此処地形南東向一段高く、うしろに山をうけ、其下川有て、川の向ふヒラチンナイ、奥はムセウの方(ま)(見)わたし、南の方ヲサツナイまで一目に見、実に蝦夷第一の開け場所也」(同書)と賞賛される。戸口は「東蝦夷地場所大概書」には「サル川」の川筋夷人住居地名として「ホロサル ホロケソマフより拾八丁 蝦夷家五軒」とあり、玉虫「入北記」では一九軒、九一人(男四〇・女五一)と増加している(安政四年九月四日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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