ホシクサ科(読み)ほしくさか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホシクサ科」の意味・わかりやすい解説

ホシクサ科
ほしくさか
[学] Eriocaulaceae

単子葉植物多年草または一年草。葉はすべて根生する。花序は頭状で花茎上に単生し、総包葉に包まれる。花は単性で、普通は同一花序に雄花雌花が混在するが、まれに雌雄異株もある。花は微小で2または3数性。雌しべは2または3心皮性、子房は上位、子房室の背面で裂ける蒴果(さくか)を結ぶ。種子は各室に1個。集散花序で雄しべ6本のツユクサ科から、頭状花序で雄しべ3本、種子の多いトウエンソウ科が生じ、トウエンソウの種子数が減ってホシクサ科が生じたと考えられる。湿地または水中に生え、熱帯および亜熱帯を中心に13属約120種分布するが、温帯には少ない。日本にはホシクサ属三十数種、オクトネホシクサ属1種が分布する。

[清水建美 2019年6月18日]

 APG分類でもホシクサ科とされている。2018年のデータによると、世界に10属700~1400種が分布。日本にはホシクサ属23種が分布する。

[編集部 2019年6月18日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホシクサ科」の意味・わかりやすい解説

ホシクサ科
ホシクサか
Eriocaulaceae

単子葉植物ツユクサ目の1科。南アメリカを除く新旧両大陸のおもに熱帯,亜熱帯に 13属 1000余種が分布する。イネ科植物やスゲ類などに外観の似た細い葉をもつ多年草であるが,花は総包に包まれて頭状花序のように集る。花被片は2輪に並び,外輪のものは萼片状,内輪は花弁状をなす。単性花で,雄花にはおしべが4~6本,雌花には2~3室に分れた子房をもつめしべが1本ある。日本にはホシクサ属 Eriocaulonの約 30種が知られている。

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