ベニスズメ(昆虫)(読み)べにすずめ(英語表記)elephant hawkmoth

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベニスズメ(昆虫)」の意味・わかりやすい解説

ベニスズメ(昆虫)
べにすずめ / 紅雀蛾
elephant hawkmoth
[学] Deilephila elpenor

昆虫綱鱗翅(りんし)目スズメガ科に属するガ。はね開張60ミリ内外。はねは細長く、前翅後翅はともに翅頂がとがる。体とはねは、ともに鮮明な紅色である。前翅には2本の斜線があり、後翅の基半は黒く、腹部基部の側面には黒斑(こくはん)がある。日本全土のほか、朝鮮半島からヨーロッパ、インド北部に広く分布する。幼虫アカバナツリフネソウミソハギアカネブドウの各科の葉を食べる。褐色または緑色の地に、各節に一対の黒紋があり、とくに胸部の眼状紋は大きく、尾角は白い。

[井上 寛]

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百科事典マイペディア 「ベニスズメ(昆虫)」の意味・わかりやすい解説

ベニスズメ(昆虫)【ベニスズメ】

鱗翅(りんし)目スズメガ科のガの1種。開張約70mm。体は太く,黄褐色と紅色の縞(しま)が美しい。後翅の基半は黒褐色。幼虫はホウセンカ,カワラマツバを食べ,蛹(さなぎ)で越冬成虫は4〜5月,8〜9月に出現する。日本全土,朝鮮,中国に分布。平地〜山地に多く,よく灯火にも飛来する。

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