プロバビリオリズム(英語表記)probabiliorism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロバビリオリズム」の意味・わかりやすい解説

プロバビリオリズム
probabiliorism

近代に現れた道徳上の蓋然説の一つ (→蓋然論 ) 。厳密 (厳格) 蓋然説と訳される。 16世紀にドミニコ会士トロメウスが提出した蓋然説は,ある行為が許されるという十分な根拠がありさえすればそれを実践してよいとした。プロバビリオリズムは,その行為を実践するにはそれを可とする根拠が否とする根拠以上のものでなければならないとする。ドミニコ会の主流となり 17世紀の論争で有力な立場であったが,実際規定が曖昧であるという理論的欠陥があり,その後はすたれてしまった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android