プレスター=ジョン(英語表記)Prester John

翻訳|Prester John

旺文社世界史事典 三訂版 「プレスター=ジョン」の解説

プレスター=ジョン
Prester John

ヨーロッパ東方でキリスト教王国を建てたといわれる伝説上の人物
12世紀フライジングのオットー年代記に,ネストリウス派キリスト教徒としてプレスター=ジョンが出てくるのが初め。イスラーム勢力への対抗上ヨーロッパの人々はその存在によってイスラームを挟撃できると期待をかけた。実際にケレイトモンゴルの中にはネストリウス派キリスト教徒も存在した。この伝説がアジアへの関心を高め,カルピニルブルック派遣につながったり,大航海時代における動機の1つになったともいえる。また,15〜16世紀になるとエチオピアがプレスター=ジョンの国ではないかと考えられるようになり,アフリカ探検原動力となった。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android