ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
フェルナンド3世(聖王)
フェルナンドさんせい[せいおう]
Fernando III, el Santo
[没]1252.5.30. セビリア
カスティリア王 (在位 1217~52) ,レオン王 (在位 30~52) 。レオン王アルフォンソ9世とベレンゲラ (カスティリア王アルフォンソ8世の娘) の子。伯父のエンリケ1世からカスティリア,父からレオンを継承。この両国はフェルナンドのもとで統合された。南方のアルモハド朝の衰退に乗じて活発な国土回復運動を展開し,コルドバ (36) ,ハエン (46) ,セビリア (48) をはじめアンダルシアの諸都市を征服,ムーア人を打倒,ムルシア王国の占領に成功して地中海への出口を得た。グラナダもカスティリアへの臣従国となった。熱心なキリスト教徒で教会を保護し,1671年に聖人に列せられたが,その反面ユダヤ人,ムーア人を弾圧した。
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