ファンタジア(読み)ふぁんたじあ(英語表記)Fantasia

精選版 日本国語大辞典 「ファンタジア」の意味・読み・例文・類語

ファンタジア

〘名〙 (fantasia) =ファンタジー
※思ひ出(1911)〈北原白秋〉過ぎし日「秘密おほき少年のファンタジヤに」

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デジタル大辞泉 「ファンタジア」の意味・読み・例文・類語

ファンタジア(〈イタリア〉fantasia)

ファンタジー」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファンタジア」の意味・わかりやすい解説

ファンタジア
ふぁんたじあ
Fantasia

アメリカ映画。製作ウォルト・ディズニー。1940年作品。1920年代からアニメーション映画界を牽引(けんいん)してきたウォルト・ディズニー社が、初めて立体音響(ステレオサウンド)を導入して製作した長編アニメーション映画。音楽が物語を紡ぎ、また映画作品の主役となる可能性を切り開いた功績は大きい。当時立体音響装置を備えている上映館が少なかったこともあり、あまり興行的には成功しなかった。八つのクラシック音楽のオーケストラ演奏が八つの時代を描き、音とアニメーション映像とを同調させている。使用された曲は、バッハの「トッカータフーガ ニ短調」、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」、デュカスの「魔法使い弟子」、ストラビンスキーの「春の祭典」、ベートーベンの交響曲「田園」、ポンキエッリの「時の踊り」、ムソルグスキーの「はげ山の一夜」、シューベルトの「アベ・マリア」。1955年(昭和30)日本公開。

[堤龍一郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファンタジア」の意味・わかりやすい解説

ファンタジア
fantasia

音楽用語。形式にとらわれず自由に楽想を展開させて作曲された作品。 (1) 16~17世紀に舞曲形式や変奏曲の形式を用いないで,テーマを対位法的に発展させながら作曲者の想像力を自由に働かせて作られた器楽用の作品。 (2) 即興的な性格をもつ鍵盤楽器あるいはリュートのための作品 (J.S.バッハの『半音階的ファンタジア』など) 。 (3) 一般のソナタより形式においてもっと自由な幻想的な作品 (ベートーベンの『幻想曲風ソナタ』 op.27の2,シューマンの『ファンタジア』 op.17) 。 (4) ロマン派時代の幻想的な気分をもつ性格的小曲。 (5) あるテーマに基づく自由で即興的な作品 (V.ウィリアムズの『トマス・タリスのテーマによるファンタジア』,リストの『夢遊病の女のモチーフによる幻想曲』) など。

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デジタル大辞泉プラス 「ファンタジア」の解説

ファンタジア

1940年製作のアメリカ映画。原題《Fantasia》。ウォルト・ディズニー製作、レオポルド・ストコフスキー指揮、フィラデルフィア交響楽団演奏によるミュージカル・アニメーション。

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世界大百科事典(旧版)内のファンタジアの言及

【バロック音楽】より

…それに対してバロック音楽は,異質的・対極的なものの緊張をはらんだ結びつけによって動的・劇的表現に向かった。これは,絵画における明暗の対比やダイナミックな表現と軌を一にするもので,声楽曲の分野ではオペラやオラトリオなどの劇音楽の形式を生み,器楽曲の分野ではコンチェルト(協奏曲)やトッカータ,ファンタジア(幻想曲)のような形式の成立を促した。具体的な表現手段に目を注ぐなら,本来異質的な響きのメディアである声と楽器の結合,二重合唱における明と暗の音色的対比,独奏(唱)と合奏(唱)の機能上の対比,強と弱(ディナーミク)の音響レベルの対置,抒情的アリアと言葉に重点をおいたレチタティーボの対比,拍節感の強い部分と無拍節の部分の併置などが挙げられるが,これらの諸要素はしばしば手を携えて芸術的な効果をあげてゆくのである。…

※「ファンタジア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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