ドローン(音楽)(読み)どろーん(英語表記)drone 英語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドローン(音楽)」の意味・わかりやすい解説

ドローン(音楽)
どろーん
drone 英語
bourdon フランス語
bordone イタリア語
Bordun ドイツ語
Stimmer ドイツ語
Brummer ドイツ語

音楽において多声性のテクスチュア(音構成原理)を形成する方式の一つ。「うなり音」を意味し、「持続低音」と訳すことがある。もとは、バッグパイプで最低主音、五度上音などをつねに鳴らし、その上で旋律を泳がすやり方に由来するが、これに類似した方法が曲の一部分に採用される場合も含めて、一般的な用語として使われるようになった。オルガン弦楽器独奏だけでなく、合奏でも効果をあげる。チベット仏教ラマ教)法要のらっぱ、モンゴルホーミー(1人の男性が低いうなり声に加えて、口腔(こうこう)調整により高い倍音の旋律を歌う)、インド古典音楽でのタンブーラの音などの例もある。

山口 修]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android