ダホメ王国(読み)ダホメおうこく(英語表記)Dahomey

旺文社世界史事典 三訂版 「ダホメ王国」の解説

ダホメ王国
ダホメおうこく
Dahomey

ギニア湾岸,現在のベナン南部にあったフォン族王国
17世紀初頭,現在のアボメーに建設されたアボメ王国が,17世紀後半ダホメ王国と改称。18世紀初頭になるとこの地域の奴隷貿易独占をはかり,外に対しては軍事力で,内に対しては恐怖政治で,強大な奴隷貿易王国となった。奴隷を売って多くの火器を購入し,その火器で奴隷狩りを行っていた。1818年からのゲゾ王の代には,有名な恐怖政治にもかかわらず,周辺諸国やイギリスフランス介入によって衰えをみせ,94年フランスによって滅ぼされた。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ダホメ王国」の解説

ダホメ王国(ダホメおうこく)
Dahomey

西アフリカ,現ベニン領域に17世紀から19世紀末にかけて強大な勢力をふるった王国。初めアボメと称したが,17世紀末にダホメと改称。海岸部での奴隷貿易に経済基盤を置き,ヨーロッパ人から武器弾薬を得て一層強大化した。特に,王個人に権力が集中し,ヨーロッパ人に売る奴隷を手に入れるための奴隷狩りは周辺民族に恐怖を与えた。19世紀末,フランス,イギリスの介入で弱体化した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android