シュノンソー(英語表記)Chenonceaux

改訂新版 世界大百科事典 「シュノンソー」の意味・わかりやすい解説

シュノンソー
Chenonceaux

フランス中部,アンドル・エ・ロアール県小村で,ロアール川の支流シェール河畔に位置する。ロアール河畔の城館中屈指の名城シュノンソーの城館Château de Chenonceauがあることで知られる。この城館は,フランソア1世の徴税吏トマ・ボイエが1515年から22年にかけて造営した本館部を基に,アンリ2世の寵姫ディアーヌ・ド・ポアティエが橋を付け加え,さらに,その後ショーモン城と引替えにこの城を手中に収めたカトリーヌ・ド・メディシスが橋の上に2層のギャラリーを造営して,ほぼ現在の姿をとるにいたった。大革命の際,時の城主デュパン夫人の人徳のおかげで破壊を免れたという。現在はムーニエ家の私有財産だが,有料で公開されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュノンソー」の意味・わかりやすい解説

シュノンソー
Chenonceaux

フランス西部,アンドルエロアール県,ロアール川の支流シェール川にのぞむ人口 358 (1982) の小村。アンボアーズ南東 12kmに位置する。シェール川をまたぐ回廊をもつ,ゴシックからロマネスクへの過渡的様式の城により有名。城は 1515年に建てられたが,35年フランス国王フランソア1世が奪い,その子アンリ2世は寵愛するディアーヌ・ド・ポアティエに与えた。アンリ2世の死後,その妻カトリーヌ・ド・メディシスが奪った。その後も城の所有者は転々と変り改変が加えられたが,19世紀に修復された。現在はロアール川沿岸観光地帯の一中心となっている。

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