ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ザグレウス」の解説
ザグレウス
Zagreus
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ギリシア神話の神。オルフェウス教でディオニソスと同一視される。ゼウスは蛇に姿を変えてペルセフォネと交わりディオニソスをもうけるが、これに嫉妬(しっと)したヘラは、ティタンをそそのかしてディオニソスを襲わせ、八つ裂きにして食わせてしまう。しかし心臓だけがアテネによって救われたため、ゼウスはティタンを稲妻で焼き殺す一方、この心臓を飲み下し、のちにカドモスの娘セメレを誘惑したおりに、新たにこれをディオニソス・ザグレウスとして誕生させた。ザグレウスとは「引き裂かれたる」という意味で、非ギリシア(おそらくはフリギアかトラキア)系の名前である。
[丹下和彦]
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…それはやがて,彼がデルフォイのアポロン神殿において,アポロンが神殿を留守にする冬の間を預かる神としてまつられるに至って,いくぶん鎮静された形で公的宗教の中に受け入れられた。その一方,彼はザグレウスZagreusの名の下にオルフェウス教の大神に,またイアッコスIakchosの名の下にエレウシスの大秘教の主神のひとりとなったため,冥界とのつながりが生じ,ヘレニズム期以降には彼自身の秘教が大流行した。これはかつての集団的狂乱と陶酔の祭儀とは別の,来世での幸福を願うもので,海を渡ったイタリアでも人気を保ちつづけた。…
…ゼウスは世界の支配を息子のディオニュソスに委ねようとした。だがティタン神たちが嫉妬して子どものディオニュソスを八つ裂きにして食べた(このディオニュソスをザグレウスともいう。ディオニュソスの神話と祭儀につきものの野獣の八つ裂きと生の肉食とがこの神みずからを対象としてなされたことになる)。…
…それはやがて,彼がデルフォイのアポロン神殿において,アポロンが神殿を留守にする冬の間を預かる神としてまつられるに至って,いくぶん鎮静された形で公的宗教の中に受け入れられた。その一方,彼はザグレウスZagreusの名の下にオルフェウス教の大神に,またイアッコスIakchosの名の下にエレウシスの大秘教の主神のひとりとなったため,冥界とのつながりが生じ,ヘレニズム期以降には彼自身の秘教が大流行した。これはかつての集団的狂乱と陶酔の祭儀とは別の,来世での幸福を願うもので,海を渡ったイタリアでも人気を保ちつづけた。…
※「ザグレウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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