日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・タマン」の意味・わかりやすい解説 サン・タマンさんたまんMarc Antoine Girard, sieur de Saint-Amant(1594―1661) フランスの詩人。ルーアンの近くの新教徒の家庭に生まれたが、のちにカトリックに回心。信仰心の厚い教養人であると同時に人生の享楽者でもあった。イタリアの詩人マリーノ風な詩『孤独』La Solitude(1618)から出発し、酒歌や風刺詩もつくったが、代表作は聖書から題材を得た叙事詩『救われしモーゼ』Moïse sauvé(1653)。絵画的な詩想に富む詩人で、1634年にはアカデミー・フランセーズの初代会員に選ばれている。[目黒士門] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例