サンフランシスコ・シティ・カレッジ

大学事典 の解説

サンフランシスコ・シティ・カレッジ[アメリカ]

1935年,市民に職業訓練と教育の場を提供するため,カリフォルニアサンフランシスコに設立された公立の2年制カレッジ。サンフランシスコ・ジュニア・カレッジ(アメリカ)として創設され,1074人の学生と74人の教職員でスタートした。1948年ジュニアという呼称が不適切だとの理由で,サンフランシスコ・シティ・カレッジに改称。開設当時,メインキャンパスがなく,学区内のガリレオ高校ほか市内22ヵ所で授業を行い,学生がこれらキャンパス間の移動を余儀なくされたことから「トロリーカー・カレッジ(アメリカ)」と俗称された。1950年代から60年代に,連邦と州の補助金によって規模を拡大。1997年から2005年にかけて,総額4億9100万ドルの借入れにより,新校舎の建築や施設・設備の充実をはかった。現在,オープン・アドミッション・ポリシーのもと,11のキャンパスに約9万人の学生を収容。50を超す学位課程と100を超える資格課程を展開する。女性航空整備士養成や女性学の草分け的存在である。高校とのデュアル・エンロールメント(二重在籍)を実施。サンフランシスコ州立大学など近郊の4年制大学へ編入する学生も多い。多文化かつ複数キャンパスを有する大規模コミュニティ・カレッジ一つに数えられる。2012年,ガバナンス財務,自己点検評価につき懸念を指摘され,2017年までの改善を目指す。カリフォルニア・コミュニティ・カレッジ・システム(CCCS)一員
著者: 内藤泰治

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報