サンガイ国立公園(読み)サンガイコクリツコウエン

デジタル大辞泉 「サンガイ国立公園」の意味・読み・例文・類語

サンガイ‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【サンガイ国立公園】

Parque Nacional Sangayエクアドル中央部にある国立公園。1975年制定。アンデス山脈のサンガイ山・トゥングラワ山・アルタール山など標高5000メートルを超える山々が連なる。山頂付近には氷河がみられ、山腹から山麓にかけては森林熱帯雨林が広がる。ハチドリコンドルなどの鳥類や、ジャガーヤマバクメガネグマなどの哺乳類が多数生息。1983年に約半分の地域が世界遺産自然遺産)に登録。1992年、密猟過放牧・横断道路建設による環境悪化のため危機遺産に登録されたが、2005年に解除。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンガイ国立公園」の意味・わかりやすい解説

サンガイ国立公園
サンガイこくりつこうえん
Sangay National Park

エクアドル中央部,標高 5000mをこえるアンデスオリエンタル山脈から標高 800m前後のアマゾン川流域のジャングルにいたる国立公園。面積 5177km2。 1975年指定。サンガイ山 (5410m) やアルタル山 (5404m) など火山を含む変化に富んだ地形と気候が多様な生態系をはぐくんできた。標高 3000m付近に生息するコンドル,2000~3000m地点に生息するメガネグマ,絶滅の危機にあるヤマバク,ジャングルの宝石といわれるアンデスイワドリ,800m地帯のジャングルには鳥類をはじめサル,ネコ科,バクなどの仲間,ヘビチョウなどと,亜熱帯雨林の密林はまさしく動植物宝庫である。 1983年世界遺産の自然遺産に登録。

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世界遺産詳解 「サンガイ国立公園」の解説

サンガイこくりつこうえん【サンガイ国立公園】

1983年に登録されたエクアドルの世界遺産(自然遺産)で、モロノ・サンティアゴ州、チンボラソ州、トゥングラウア州にまたがる広大な国立公園。面積は5177.65km2(世界遺産登録地域は2719.25km2)。サンガイ山(5420m)、アルター山(5139m)、ツングラグア山(5016m)の3つの活火山があり、高山地帯から亜熱帯性雨林の密林地帯に及ぶ地域は、動物相・植物相の変化に富み、ハチドリ、イワドリ、コンドルなどの鳥類、ヤマバク、メガネグマなど動物類のほか、アマゾン川のピラニアなどが生息する豊かな生態系を育んでいる。このような貴重な自然生態系が評価されて、世界遺産に登録された。◇英名はSangay National Park

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