コールレーン(英語表記)Coleraine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コールレーン」の意味・わかりやすい解説

コールレーン
Coleraine

イギリス北アイルランド北部,バン川の河口付近に位置する都市,および地区(district council area)。地区の行政府所在地。アイルランド語では Cúil Raithin(「渡船の場所」の意)。付近で発見された前7000年頃の石器は,アイルランド最古の人類のものとみられる。川の東岸にある中心街は,ダイヤモンドと呼ばれる中央広場から放射状に広がる。町の基礎は,17世紀にアルスター植民計画のもと旧ロンドンデリー県の入植を請け負ったロンドン市(シティ)の企業によって築かれた。道路や鉄道の分岐点であり,ニューアルスター大学(1965創立)がある。アクリル繊維の製造,農産物加工,サケ漁,軽工業などが行なわれ,港には小型船が停泊する。コールレーン地区は 1973年の自治体再編で旧アントリム県と旧ロンドンデリー県にまたがる領域に設置された。西はリマバディー,南はマーラフェルト,東はバリマニーモイルの各地区に接し,北は大西洋に面する。西部には緑豊かな丘陵地帯が広がり,東に傾斜してバン川流域の谷にいたる。東部は農業が盛んでオオムギが栽培され,家禽,ブタ,ウシなどが飼育されている。バン川河口の北東,大西洋を臨むポートラッシュとポートスチュワートはスケリーズと呼ばれる岩礁で知られ,人気保養地。地区面積 490km2。地区人口 5万6315(2001)。都市人口 2万4089(2001)。

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