クルップ=レン法(読み)クルップ=レンほう(英語表記)Krupp-Renn process

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クルップ=レン法」の意味・わかりやすい解説

クルップ=レン法
クルップ=レンほう
Krupp-Renn process

直接製鉄法の一種。2度程度の傾斜で設置したロータリーキルン (回転円筒炉) 中に上部から鉄鉱石粉炭を装入し,下部からガス,重油またはコークスの炎を送って加熱して,鉄鉱を還元する。中央部付近で還元された海綿鉄は下端近くで 1200~1300℃の高温により半融状態となり,炉の回転で揺すられて小粒状のルッペになり排出される。通常炉径3~6m,炉長 50~150m,1日鉱石処理能力 200~1500t。製品ルッペの炭素量は通常 0.5~1.0%。クルップレンの名は太古の製鉄法であるレン法を 1930年代にドイツのクルップ商会が工業的に取入れて開発したことによる。比較的低品位の鉱石から良質の鉄をつくりだせることを特長とする。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android