クリスマス島(読み)クリスマストウ(英語表記)Christmas Island

デジタル大辞泉 「クリスマス島」の意味・読み・例文・類語

クリスマス‐とう〔‐タウ〕【クリスマス島】

Christmas Island
インド洋ジャワ島の南約300キロメートルにあるオーストラリア領の島。同国交通地域省が治める。りん鉱石の輸出が主産業だが衰退傾向にある。人口約1400人(2010)。
太平洋中部、キリバス領のライン諸島環礁北西から南東へ長さ約160キロメートルにわたって延びる。名称はJ=クックが1777年のクリスマスをここで過ごしたことに由来する。1956年から1962年まで英米による核爆発実験が行われた。キリバス独立後、政府主導で観光開発が進められ、ダイビングバードウオッチングが盛ん。

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改訂新版 世界大百科事典 「クリスマス島」の意味・わかりやすい解説

クリスマス[島]
Christmas Island

中部太平洋,キリバス共和国のライン諸島中の環礁(北緯1°59′,西経157°30′)。周囲約160kmにおよび,純粋のサンゴ礁島としては世界最大。面積364km2,人口3431(2000)。1777年にキャプテン・クックにより初めて欧人の知見に入った。当時,島に多数の住居址はあったものの,無人であった。島名は,クックがここでクリスマスを過ごしたことによる。1888年英領となった。19世紀半ば以降グアノが採掘され,20世紀に入ってからはココヤシプランテーションが始まった。1956-58年にイギリスの,62年にはアメリカの,それぞれ核実験場とされた。キリバス独立後は,漁業を中心とする同国の経済センターの一つとして発展している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリスマス島」の意味・わかりやすい解説

クリスマス島
クリスマスとう
Christmas Island

インド洋東部ジャワ島南方約 360kmにある,オーストラリアに属する島。長さ 18km,幅 8km。1615年イギリス人によって西欧社会に知られ,1643年12月25日にクリスマス島と命名された。1888年にイギリス領,1958年オーストラリア領となった。島はおもに石灰岩からなる高原状で,最高点は 361m。険しい崖が海に迫り,高温多雨で深い密林に覆われる。晩秋アカガニの大群が,産卵のため海岸に向かって島を大移動することで知られる。リン鉱石が豊富で住民の大部分を占める中国系,マレーシア系住民がその採掘に従事していたが,1990年代初めに枯渇し,観光業に活路を見出そうとしている。面積 135km2。人口 1462(2010推計)。

クリスマス島
クリスマスとう
Christmas Atoll

別綴 Kiritimati。中部太平洋,キリバスを構成する環礁の一つ。ライン諸島に属する。周囲約 160km。北緯1°52′,西経 157°20′に位置。ライン諸島最大の環礁。 1777年クリスマス・イブに J.クックが来航し命名。 1888年イギリス領,1919年正式にギルバート・エリス諸島植民地に編入。 56~62年イギリスおよびアメリカ合衆国の核実験基地となった。 79年キリバス領。面積 243km2。人口 1000 (1992推計) 。

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世界大百科事典(旧版)内のクリスマス島の言及

【キリバス】より

… マキン島は第2次大戦中,日米の激戦地だった。クリスマス島には日本の宇宙開発事業団の人工衛星追跡ステーションがあり,釣客用ホテルもある。83年から東京に名誉総領事館を設けている。…

※「クリスマス島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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