カルガリー・オリンピック冬季競技大会(読み)カルガリー・オリンピックとうききょうぎたいかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

カルガリー・オリンピック冬季競技大会
カルガリー・オリンピックとうききょうぎたいかい

カナダカルガリーで開催された,第15回オリンピック冬季競技大会。1988年2月13日から 28日まで行なわれた。大会はアメリカ合衆国のテレビ会社 ABCが莫大な金額で放映権料を獲得したため,テレビ放送に合わせて競技開始時刻が決められたり,デモンストレーション競技種目が増えるなど,興行的要素が大幅に増えた。フィギュアスケート女子シングルでは,ドイツ民主共和国(東ドイツ)のカタリナ・ビットが 2連覇した。日本の伊藤みどりは 5位入賞ながら,フリーの演技では最高の技術点を獲得した。男子フィギュアスケートでは「ブライアンの戦い」が注目を集め,アメリカのブライアン・ボイタノがカナダのブライアン・オーサーに勝って優勝した。アルペンスキー男子ではイタリアのアルベルト・トンバが,女子ではスイスのフレニ・シュナイダーが,それぞれ大回転回転の両種目を制した。女子スピードスケートでは,オランダのイボンヌ・ファン・ヘニップが 3個の金メダルを獲得した。ジャンプでは,フィンランドのマッチ・ニッカネンが 70m級,90m級,新種目の団体で優勝した。日本からは男子 37人,女子 11人の選手が参加し,スピードスケート男子 500mで黒岩彰銅メダルを獲得,女子では橋本聖子が,出場した 5種目すべてに日本新記録で入賞を果たした。

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