病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説
カリウムチャネル遮断剤（Ⅲ群）
アミオダロン塩酸塩製剤
アミオダロン塩酸塩（アステラス製薬、沢井製薬、サンド、三全製薬、トーアエイヨー、東和薬品、ニプロ、日本ジェネリック）
アンカロン（サノフィ）
《ソタロール塩酸塩製剤》
ソタコール（ブリストル・マイヤーズスクイブ）
カリウムチャネルを遮断して、心臓の拍動のリズムの乱れをもとに戻すクラスⅢ群の抗不整脈剤です。ほかの不整脈治療剤が無効か、または使用できない生命に危険のある心室細動、心室（性）頻拍に用いられます。アミオダロン塩酸塩製剤は、心不全、肥大性心筋症に伴う心房細動などの再発性不整脈にも用いられます。
①副作用の現れる頻度が高い薬です。心室細動、心室頻拍、一過性心室細動（Torsades de pointes）、洞停止、完全房室ブロック、心不全、心拡大など不整脈の悪化、そのほかにアミオダロン塩酸塩製剤では、間質性肺炎、肺胞炎、肺胞出血、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群（低ナトリウム血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、けいれん・意識障害などの症状）、
また、体内での薬の残留期間が長いので、使用を中止した後も、副作用がすぐに消失しないことがあります。服用の際は医師の指示を厳重に守ってください。
②循環器系や肝・
このような症状がおこったときは、医師に相談してください。
①錠剤です。使用にあたっては医師・薬剤師の指示を守り、かってな判断で中止したり、増量・減量しないでください。
②あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの有無、現在使用中の薬の有無を医師に報告するとともに、使用前に薬の効果と副作用について医師・薬剤師からよく説明を聞き、注意事項をきちんと守ってください。
これらの薬に過敏症の病歴がある人、高度の洞性徐脈（50拍/分未満、高度の洞不全）、高度の刺激伝導障害（Ⅱ～Ⅲ度の房室ブロック、高度の洞房ブロックなど）、バルデナフィル塩酸塩水和物製剤、モキシフロキサシン塩酸塩製剤、トレミフェンクエン酸塩製剤、フィンゴリモド塩酸塩製剤を使用中の人は使えません。
アミオダロン塩酸塩製剤では、ヨウ素で過敏症をおこしたことのある人、リトナビル、インジナビル硫酸塩エタノール付加物、ネルフィナビルメシル酸塩製剤、スパルフロキサシン製剤、シルデナフィルクエン酸塩製剤などを使用中の人には使えません。
ソタロール塩酸塩製剤では、心原性ショック、重度のうっ血性心不全、重度の腎障害、気管支
③妊婦または現在妊娠する可能性のある人、母乳で授乳中の人は、その旨を医師に報告してください。
④この薬を使用中に、ほかの薬を使用する必要が生じたときは、必ず医師に相談してください。とくに、カルシウム拮抗剤、βブロッカー剤、ジゴキシン、抗凝血剤、利尿剤との併用で副作用が現れたり、薬の作用が増強したり、減弱したりすることがあります。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報